松岡茉優「大根役者とか言わないで」女優デビューで不安吐露した宮本エリアナを一喝<フェンス> | NewsCafe

松岡茉優「大根役者とか言わないで」女優デビューで不安吐露した宮本エリアナを一喝<フェンス>

社会 ニュース
松岡茉優、宮本エリアナ(C)モデルプレス
【モデルプレス=2023/03/16】女優の松岡茉優と「ミス・ユニバース2015世界大会」日本代表の宮本エリアナが16日、都内で行われたWOWOWオリジナルドラマ「連続ドラマW フェンス」(3月19日よる10時より放送・配信スタート)の完成披露試写会に、脚本家の野木亜紀子氏とともに出席した。

【写真】沖縄出身・JO1與那城奨も「フェンス」登場

◆松岡茉優&宮本エリアナW主演「フェンス」

本作は、2022年に本土復帰50年を迎え、今も世界最大規模の米軍基地を抱える沖縄を舞台に、女性バディが性的暴行事件の真相を追うエンターテインメント・クライムサスペンス。

出演オファーが来た際の心境を聞かれると、キャバクラで働いていた前歴を活かして、月刊誌で記事を書くライター・小松綺絵(キー)を演じる松岡は、上間陽子氏の「海をあげる」を読んでいる途中に出演の話を聞いたことを明かし「その本に書いてある沖縄の人が背負っている問題と、いま私に話が来た『フェンス』という作品が、私は逃げてはいけないなとご縁を感じて、作品の内容も俳優をやっていてなかなか向き合える話ではないし、ちょっと勇気がいるところだったのかもしれないですけど、もう私も大人だし、責任を持ってこの役と向き合いたいなと思いました」と回顧し、「自分が演じるということは私ごとですけど、実際にいま起こっていて、毎日それに巻き込まれたり取り組んだりしている方がいるこの題材をエンタメとしてお届けする責任はあるなと思いましたね」と語った。

一方、本作で女優デビューを果たした宮本は、米兵による性的暴行の被害を訴える沖縄で生まれ育ったブラックミックスの女性・大嶺桜を演じたが「アクションやセリフの練習をほぼせず、ぶっつけ本番みたいな感じで不安だらけだったんですけど、松岡さんにたくさん引っ張ってもらって、ずっと1か月一緒にいたということもあって、胸がジーンとするような経験をさせてもらったなと思います」と目を輝かせ、「(W主演が)松岡さんでよかったなと思いました。ドラマの世界とか知らないので、灰皿を投げられるんじゃないかなみたいな(笑)。監督から何か飛んでくるんじゃないかと思っていたんですけど、現場もすごく優しくて安心して自由に演じられたのかなと思いますね」とにっこり。

加えて、「野木さんがブラックミックスの子を使いたいと言ってくださったことが嬉しかったので、私にできる限り、精一杯演じさせていただきました」と吐露し、「大嶺桜はブラックミックスということで自分を演じるというか、中学生の頃とか若いときの気持ちを思い出して、嫌な気持ちとかを思い出しながら演じました」と打ち明けた。

◆宮本エリアナ、オーディション時を回顧 松岡茉優「私は同じ立場で選ぶ側じゃない」

また、宮本が参加したオーディションの会場に、W主演の相手役として松岡もいたそうで「私も散々オーディションを受けて役をいただくようになった人間ですから、オーディション会場に俳優がいるのってどうなのかなって思ったんですけど、今回はW主演でバディで、桜とキーは友達とか親友じゃない繋がりがある人だから、もちろん私が選ぶんじゃなくて、出ると決まっている人として行ったほうがいいなと思って伺いました」と説明。

宮本の第一印象について聞かれると「エリアナさんのまっすぐな瞳と心に私も撃ち抜かれていて、桜さんっていろいろな思いを抱えながら大人になった人だけど、エリアナさんの真っ直ぐさと桜さんの共鳴は私も見たいって思いましたね。口には出しませんでしたけど」とコメント。桜役を決める際に松岡も意見を求められたそうだが、意見を言わずに帰ったそうで「絶対に言うもんかと思って本当に帰りました。私がもしそれをされたらあまり嬉しくないから。私は同じ立場で選ぶ側じゃないから、『絶対に嫌だ。帰ります』って言って帰りました(笑)」と回顧した。

オーディション会場で松岡と演技テストなどをした際の印象について、宮本は「初めてやるときに松岡さんが『私が受け止めるから大丈夫よ』ってセリフを言ってくださって。『いつものでおいで』って言ってくださって、同い年なのにすごーいと思って感動しちゃいました」と声を弾ませると、松岡は「言ってました?怖っ!すごい熱意のある人。言ってました?本当?」と目を丸くした。加えて、野木氏が「エリアナさん自身がすごくエレガントな方」と表現すると、宮本は「初めて『姿勢が美しすぎる』って怒られました(笑)」と告白。

続けて、野木氏が「オーディションのときに姿勢もいいし、座り方もきれいだし、物を置くときもすごくエレガントなんですよ。ミス・ユニバースのときに体に染みついた動きだと思うんですけど、監督が『桜はそうじゃない』って。それを考えて最終オーディションに来てくださいって言ったんです」と明かし、「実際に完成した映像を見たら、本当にずっと沖縄にいる桜にしか見えなかったし、方言指導の方とマンツーマンですごい頑張ったんだろうなって、ナチュラルにお芝居をしていたから、本当によかったなと思いました」と宮本を絶賛した。

これに松岡は「今回、作品で扱っている題材が私たち全員で真摯な思いで誠意を込めてやらないといけないから、今日までうっかりしていたんですけど、これは宮本エリアナさんという人のデビュー作だから、私まだ『おめでとう』って1回も言ってなかったって。エリアナさん、デビューおめでとう!」と祝福し、宮本は温かい拍手を浴びた。

◆松岡茉優、宮本エリアナを一喝「大根役者とか言わないでください」

さらに、本作を見た視聴者に何を感じ取ってもらいたいかを聞かれた松岡は「野木さんの書かれたセリフを引用します。『沖縄の問題じゃなくて日本の問題です』ってセリフがあるんですけど、私がその言葉を台本で見て、ずっと思っていた違和感はここだって思って、誰々の問題じゃなくて自分ごととして捉えるということは、人間生活をする上でどれだけ大切だろうって、そのセリフを読んで思いました」としみじみと語り、「今回は沖縄の話、沖縄の問題って言い方のほうがご説明がしやすいからそういったところもあると思うんですけど、これは沖縄が背負っている問題であって、沖縄の問題ではない。日本の問題。私は東京出身だけど、これは私の問題でもある。ちゃんとみんなで考えていかないといけない。自分ごとに捉えるきっかけになったら、そういう気持ちの変化が生まれたら嬉しいと思いました」と言葉に力を込めた。

同じ質問に、宮本は「ブラックミックスの役で言うと、日本人ってなんだろうねって言うのも感じてもらえるんじゃないかなと思っていて、何が日本人なのか、見た目の問題なのか、そうじゃないのかというのと、ほかの視点でいうと愛ってなんだろうって。何が幸せなんだろうって、自分の気持ちも再確認できるのかなと思って、人とどう接すればいいのかなとか、そういったものを含めて考えさせられるドラマになっていると思うので、いろんな視点で何回も見てほしいなって思いました」とアピールした。

最後に締めのコメントを求められると、宮本は「初演技なので大根役者になってないかが1番不安なんですけど…」と不安視すると、松岡は「なってないって言ったじゃん!」と声を荒らげ、「さっき裏で言ったこともう1回言っていい?お芝居を屈折20年やってますが、心がまっすぐで素直だからできるものってあって、セリフを覚えて出すのが俳優の仕事だけど、彼女の心のまっすぐさと何も疑わない素直さが、お芝居って上手い・下手じゃないなって改めて思うきっかけになりましたので、大根役者とか言わないでください」と一喝。続けて「“私の友だちを侮辱しないで”ってあるじゃない。そんな気持ちです!」と熱い友情を覗かせた。(modelpress編集部)

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