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たまにはアジアで苦戦してもいい

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アジア最終予選でここまで"ピリピリ"した雰囲気を感じるの久しぶりだ。自分の記憶を辿っても98年仏ワールドカップの最終予選に近しいものを感じる。実際は絶望的な感はなく、まだ予選は始まったばかりだし、メディアが煽り過ぎな感はあるが。。。

98年仏ワールドカップに初出場して以降、日本は5大会連続でワールドカップに出場している(2002年は開催国のため予選免除)。"ドーハの悲劇"を経験している現在30歳以上の世代はアジアでの戦いが簡単なものではないのは百も承知だが、最近はアジア予選は突破して当たり前の雰囲気さえある。

確かに日本サッカーはここ20年で飛躍的な進化を遂げた。20年前はほとんど皆無だった「海外組」が当たり前のようにスタメンに名を連ねている。ワールドカップでは02年と10年にベスト16まで残り、世界に対しても「日本は侮れない」という印象を植え付けている事はできている。

ただしそれはアジアの他国も同じで、日本と同様に成長を続けている。例えば9月に戦ったタイ代表があれほどのサッカーをすると誰が予測していただろうか? サッカー通でない限り、タイ代表には大差で勝って当たり前と思っている人がほとんどではないだろうか。日本が弱体化してるとの見方もあるが、アジアといえど今や楽勝できる相手などほとんどないのだ。

日本が世界で通用するためには強豪国との対戦は必須だ。それは必ずしも欧州・南米のチームでなくてもいい。タイ代表のようにアジアの各国が力を付けて真剣勝負ができれば確実に成長することはできる。序文で絶望的な感はないと書いたが、15日のサウジアラビア戦が今後を占う意味でも重要な1戦であることは間違いない。仮に敗れれば監督更迭問題などが再燃するだろう。サウジアラビア代表は西アジアの強豪。監督は10年の南アフリカ代表でオランダを率いたベルト・ファン・マルワイクだ。追い込まれた?ハリルホジッチ監督がどんな策を見せてくれるのか…。名将同士の采配にも期待したい。
[執筆者:松岡慶]
《NewsCafeコラム》
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