五輪では5大会連続入賞、日本人初のワールドカップ年間総合優勝をも達成し、昨年4月に惜しまれつつ現役引退した元モーグル選手・上村愛子。様々なインタビューに対し多くの名言を生み出してきた彼女だが、競技人生のゴールについて質問され「やりきった、という瞬間がほしい。それだけです」答えたことがある。
生半なことでは「やりきった!」と思わないからこそ一流スポーツ選手になれたのか、世界を舞台に活躍する立場だからこそ「やりきった!」の目標地点が高いのか…どちらにしても、ハッとさせられる言葉である。
NewsCafeのアリナシコーナーでは「『やりきった』と思えた事、ありますか?」という調査が実施されたようだ。結果とともにさまざまな意見をご紹介しよう。
【アリ…56.1%】
■資格を取った時。
■毎日の仕事!
■出産。妊娠中からいろいろあり、出産時には子供も私も危なかった。
■父の在宅介護。100%ではないが、毎日子や孫に囲まれて過ごせたから。
■パズルゲーム。…あ、何か違うみたいだな(汗)?
■今日できることを今日中に完遂。明日伸ばしは自分の堕落。
■武術と武道を子供たちに教える立場になった時に「やりきったな」と。
■その積み重ねが大事なんです。
■朝はパンパンだった財布が夜にはペッタンコに…(泣)。
■人生…。もう何もしたくない。
【ナシ…43.9%】
■ソコまでの達成感を味わった事はないな…みーんな中途半端(苦笑)。
■そう思うことは自己満足な気がして全身全霊頑張っても納得出来ぬ。
■その時はそう思っても後でもっとやれたはず…と必ず思う。
■やりきったと思った事もないが、やりきれていないと思った事もナシ。
■あと一息のところで成就するのに、いつも挫折する…情けない。
■頑張っても結果がこれじゃあ、そうは思えない。
■今日もつつがなく仕事が終ったなと…ささやかな人生です。
■過去のイジメの復讐をしないと絶対に終われない。
■ないからこんな人生なんですかね…。
■自分の人生が終わる時、そう思いたい。
結果は【アリ派】過半数。「40過ぎから大学の通信教育で学び、6年かけて卒業した」「夏休みのラジオ体操…」「髪を短くしようと思い、坊主にしてみたこと」「すごい意地悪してくる上司に自分の仕事ぶりを認めさせた時」「ビリーズブートキャンプ!」などなど…小さな事から大事まで、様々な"やりきった体験"が寄せられている。
ただ、一方の【ナシ派】が"怠けていて何ごとも達成できない"人ばかりなのかといえば、そんなことはないようだ。「やりきる」の目標地点が高いだけ、必達目標と努力目標の違い…とでも言ったらいいのだろうか。人生とは「やりきった!」と思える瞬間を求め続ける時間なのかもしれない。
[文・能井丸鴻]
《NewsCafeアリナシ》
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