先日、巨人開幕戦の始球式を務め注目を浴びた宇津木妙子氏。2000年シドニー五輪・2004年アテネ五輪で日本代表を率いたソフトボールの名将であり、昨年には世界野球ソフトボール連盟の理事に就任するなど活躍中の彼女は、著作も豊富だ。なかでも2001年に幻冬舎から出版された単行本「努力は裏切らない」は、教育者・ビジネスマン必読の書として人気が高い。
この「努力は裏切らない」という言葉…多くの著名人が同様の格言・名言を遺しているが、五輪で立て続けにメダルを獲得した名監督・宇津木氏が放てばこそ、ひときわの重みがある。しかし、この言葉に賛否があるのは誰も知ってのとおりだろう。
NewsCafeのアリナシコーナーでも「"努力は裏切る"と思う…アリかナシか」という調査が実施されたようだ。結果とともにさまざまな意見をご紹介しよう。
【アリ…48.4%】
■報われるとは限らない。世の中、甘くないわ…。
■努力をしても意味がないな、と思う時もある。
■世の中なんて所詮、要領のいい人が勝ち組になる。
■モノによっては裏目に出ますね。ずぼら気味がちょうどいい。
■職探しや労働全般については裏切られっぱなし。
■何度裏切られた事か…それでもいつか実を結ぶ事を夢見て努力!!
■成功はほんの少しのケース。大半は報われない。
■その人の資質。凡人が努力しても天才にはかなわん。
■中には報われない努力もある。そう開き直らないと生きていけん。
■努力して報われれば自殺者はいないと思う。
【ナシ…51.6%】
■裏切られたと感じるのは、そもそも努力が足りない。
■自分の糧になる。評価の為の努力じゃないから。
■見ていてくれる人はいると思って仕事を頑張ってる。
■結果はどうであれ努力家は偉い、尊敬します。
■少なからず自分のバックボーンになる。
■直ぐに結果が出ないとこの台詞を言う人いるんだよねぇ(呆)。
■裏切るのは努力した事ではなく人間です。
■あのさ…毎回裏切られてるの? そんな思考じゃますますダメになるよ。
■必ず努力が報われる訳じゃないけど、無駄にはならない。
■活かすも殺すも自分次第。
結果は見事に真っ二つ…両派ともに実感のこもったコメントが数多く寄せられているが、なかでも【アリ派】に届いていた「ずる賢い人がいつも奪っていく」「努力して自宅建てたら放射能で『住みたくないよ』にされた」などの声からは、どうにも遣る方ない気持ちが伝わってきた。
一方の【ナシ派】が言う「忘れた頃に役立つ事もある」「努力が報われたかどうかなんて棺桶に片足突っ込むまでわからない」「努力は報われない。しかし経験となって糧となる」という意見も痛いほど理解できる。あまりに無意味に思えた努力でさえ、後々になって「あの時よりはマシだ」と心の支えにすることもあるからだ。
結局のところ気の持ちよう…と言ってしまえば身もフタもないのだが、「報われる」「裏切らない」という言葉をどのように解釈するかという点に尽きるのだろう。
[文・能井丸鴻]
《NewsCafeアリナシ》
page top
