ここ数年、にわかに注目度が高まっている"ジビエ"。昨年末からスタートした、株式会社ぐるなび総研による「その年を象徴する食を選ぶ"今年の一皿"」選定の第1回目に「ジビエ料理」が選ばれたこともあり、各種メディアが"ジビエ"を取り上げる機会もさらに増えている。
"ジビエ"はそもそも、食用の野生鳥獣を指すフランス語であり、ヨーロッパでは一般的な"冬グルメ"だ。日本にも狩猟期の楽しみとして鴨や猪を食す文化はあるのだが、欧米ほどメジャーでないのが実情だった。
しかし昨夏、厚生労働省が「野生鳥獣肉の衛生管理に向けた検討会」を発足させ、全国統一ガイドラインを策定したこともあり、飲食店での提供が本格化したようだ。
その流れを受け、NewsCafeのアリナシコーナーでも「鹿バーガー、アリだと思う?」という調査が実施されたらしい。結果とともにさまざまな意見をご紹介しよう。
【アリ…27.2%】
■ジビエ料理! カレー、ホットドッグ、ステーキなどもおいしいよ。
■輸入穀物で牛豚鶏を飼育するより、健全!
■世の中にはワニ肉のハンバーガーもあるくらいだからアリかと。
■鹿肉の焼き肉食べた事がある…おいしかったからこれもアリ。
■道東に蝦夷鹿バーガーを食べられる温泉がありますよ。
■中伊豆で鹿まんを食べた。味はまあまあ。鹿バーガーも似たような味?
■害獣の肉を利用。地域興しでいいんでないの。
■鹿肉、意外とくさみ気にならずおいしい。ヘルシーですしね。
■多くの人に日本の農業と山林荒廃の原因と現状を知ってほしい。
■興味はある。
【ナシ…72.8%】
■食べたいとは思わない。
■鹿の肉っておいしいんですか?
■食べる勇気がない。
■バーガーでは要らない。
■鹿肉はあまり好きじゃない。
■わざわざバーガーを食いたいと思わん。食べるなら普通にステーキで良い。
■鹿さんがかわいそう。
■昔から鹿は神様の使いと言われていると聞きましたが?
■ジビエ(鹿肉)は、馬肉同様、クセが強く、好きではない。 牛肉の方が良い。
■鹿の肉までと思ったが鹿が増えてるのコメ見ていいかもと思った。
結果は【ナシ派】7割超、本格的に"ジビエ"が浸透するまでには、まだ時間がかかりそう…といったところだろうか。ただ、寄せられた意見は大きく「鹿肉そのものに抵抗がある」派と「鹿肉は美味だがハンバーガーはちょっと…」派に分かれていたため、アリナシテーマ料理が「鹿肉ステーキ」「鹿肉煮込み」などであれば、数字はまた変わったのかもしれない。
一方の【アリ派】では、純粋に「おいしい!」「食べてみたい!」という声のほか、鹿の食害について言及する意見も相次いだ。
鹿は繁殖力の高い動物だが、昔はニホンオオカミなどの捕食者が存在したため、生態系の中でバランスが保たれていた。しかしオオカミの絶滅により鹿の頭数が増加、農産物への食害はもちろん、植林された苗木や枝葉・樹皮が食害を受け、土砂崩壊に繋がることも問題視されている。また、狩猟を嗜む若い世代が減り、猟友会員が高齢化したことも問題に繋がっていると聞く。
何かとハードルは高いが、鹿肉が優秀な食材であることは間違いない。今後の流れに期待したいところである。
[文・能井丸鴻]
《NewsCafeアリナシ》
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