廃止論再燃するも…"学校給食あるべき"8割超 | NewsCafe

廃止論再燃するも…"学校給食あるべき"8割超

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"学校給食廃止論"が各種メディアで初めて大きく取り上げられたのは、1992年のことだろう。埼玉県北葛飾郡庄和町(現・春日部市)町長が「戦後の給食の役割は終わった」として学校給食廃止の方針を提案、給食に費やしていた資金を教育投資に回すべきと主張した。このニュースは新聞やNHKなどで全国的に報道されたものの、保護者らの反対、直後の町長急死に伴って撤回され、以降は"学校給食廃止論"自体が立ち消えの状態だった。
しかし、それから約20年を経た今、再び声高に"学校給食廃止論"が叫ばれていると聞く。NewsCafeのアリナシコーナーでは「学校給食の廃止、アリかナシか?」という調査が実施されたらしい。結果とともにさまざまな意見をご紹介しよう。

【アリ…15.2%】
■給食費を滞納している家庭のみ、アリでしょう。
■細かいアレルギー対応が無理ではないか。弁当・学食どちらもOK方式に。
■給食の当初の役目は終ったので廃止。戦後の食料不足じゃない。
■給食を無料にしたら、給食費を払わない親が得するだけ。廃止が一番。
■お残し可で栄養意味ナシ、アレルギー、食中毒、異物混入、給食費未納問題も未解決。
■前払いにすれば? 払ってない家庭の子は可哀想だけど弁当持参で。
■私立は弁当持ちなんだから公立は甘ったれるな。
■カロリー計算だけの給食が現状、いっそのことやめた方が。
■学食にすればいい。
■払わない親の子には提供しない。子供手当も支給停止!!

【ナシ…84.8%】
■学校の給食楽しみだった。また食べたい。
■本当に有り難い。給食のお陰で何でも食べる様になった。感謝デス。
■栄養士さんたち失業します…働くお母さんも困るはず。
■いろいろ家庭の事情で給食で助かってる家庭もけして少なくないかと。
■ほとんどの親はきちんと給食費を払っている。廃止する必要なし。
■給食費をタダにして、子供手当を廃止にすればいいのでは?
■給食を通じての食育って大切だよ。
■給食費問題を考えると悩むが、義務教育中はあって欲しいな…。
■不公平感をなくす為、給食費を払わないモンペに、更なる制裁強化を。
■これだって思い出になるんだよ…(泣)。

給食廃止についての議論が世で過熱する一方、現実に「給食を廃止すべき」と考える人は2割弱にとどまることがわかった。【ナシ派】には「弁当は働く母親に負担」「給食に関わる職業の人が失業する」「栄養が偏るのでは」など廃止への様々な懸念が寄せられていたが、何より多かったのは"給食を通じての食育"を惜しむ声だ。同年代のみのコミュニティーで、同じ釜の同じメニューを、当番制で分け合って全員で食べる…。確かに、学校給食以外では体験しづらいシチュエーションではある。「給食が楽しみだった」「大事な思い出になるのに」など、ノスタルジーとしての"給食"を重んじる声も少なくない。
しかし【アリ派】に寄せられた意見も、至極もっともな内容ばかりだ。給食費未納問題、アレルギーへの対応、食材の安全性、衛生への不安…課題は数多い。給食を継続するか否かの議論とは別に、抜本的な改革が必要な時期ではあるのだろう。

[文・能井丸鴻]
《NewsCafeアリナシ》
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