神戸女児死体遺棄事件 | NewsCafe

神戸女児死体遺棄事件

社会 ニュース
子どもが犠牲になった事件のニュースが流れてきました。行方不明になっていた子どものバラバラになった遺体が発見されたのです。

兵庫県神戸市長田区長田天神町の雑木林で、ビニール袋に入った市立名倉小1年、生田美玲ちゃん(6)の切断遺体が見つかりました。
兵庫県警長田署捜査本部は9月24日、死体遺棄の疑いで、近くに住む職業不詳の男(47)を逮捕しました。

ニュースサイトをみると、当初は朝日、毎日、読売は匿名報道。共同通信とその加盟社の多くが実名報道です。
日本では逮捕段階では原則実名報道です。例外としては被疑者が少年の場合と、精神障害などを理由に責任能力が問えない場合です。
しかし、13時30分以降の記事では、実名報道となっています。判断を迷う何かがあったのでしょうか。あるいは名前の確認に時間がかったのでしょうか。

報道によりますと、遺体が見つかったのは、美玲ちゃんの自宅から東に約100メートル離れた雑木林の草むらです。
捜査員が美玲ちゃんの自宅周辺の聞き込みなどをしている際、近くから異臭がするのに気付き、袋を開けたところ、手のようなものが見つけたといいます。

遺体が入っていたビニール袋の中から、実名が書かれた診察券やたばこの吸い殻なども見つかっています。
頭部のほか、両足、手を含む胴体が別々の袋に入れられていました。しかし。腰の部分は見つかっていません。何かのメッセージでしょうか。

ビニール袋に実名の診察券があったというのは、被疑者が用心深くないということなのでしょうか。あるいは見つけてほしかったのでしょうか。
遺棄現場も、美玲ちゃんや被疑者自身の自宅の近くで、学校の目の前です。犯行の範囲が広いわけではありません。
何か複雑な背景があるとは思えない行動ですが、結果としての犯行は猟奇的なものになってしまいました。

今年の「上半期の少年非行情勢について」によると、少年が被害者となった殺人の認知件数は、昨年の上半期は58件でしたが、今年は66件で8件増加しています。
警察白書によりますと、昨年一年間では103件。過去五年間ではもっとも少なくなっています。最も多かったのは2010年の125件。毎年のように、100人前後の少年が殺人の犠牲になっています。

逮捕された男と同名の名義で、ソーシャルネットワークサービス(SNS)に登録している形跡があります。
苗字は特定地域に多いもののため、同姓同名の可能性は少ないのではないかと思われます。とはいえ、ほとんど書き込みはありませんが、一年以上前に「友達欲しい」と書かれていました。

別の報道では、被疑者は、1~2年前に、現在のアパートに引っ越してきたといいます。地域のゴミ掃除活動にも参加していたとのことです。
美玲ちゃんの行動範囲に、被疑者の家があります。顔見知りの可能性もゼロではありませんが、まだ背景はわかりません。
真面目な一面があったようですが、計画的だったのか、衝動的だったのか。なぜ、遺体をバラバラにしたのか。多くの謎が隠されています。

今回の事件の起きた場所は神戸市だったために、1995年の神戸連続児童殺傷事件を思い出された方もいるようです。
厳密にいえば、今回の事件は長田区。95年の事件は須磨区で、場所は離れています。バラバラにしたという意味では同じですが、犯行形態も動機も違うように思われます。
動機解明もさることなはら、再発防止策として何ができるのでしょうか。また、犯罪被害者家族、犯罪加害者家族へのサポートも十分な対策が望まれます。

[ライター 渋井哲也/生きづらさを抱える若者、ネットコミュニケーション、自殺問題などを取材 有料メルマガ「悩み、もがき。それでも...」(http://magazine.livedoor.com/magazine/21)を配信中]
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