盲愛の成れの果て…(後編) | NewsCafe

盲愛の成れの果て…(後編)

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■耳かきだの、添い寝だの、メイドとデートだの、次から次へと新しい商売が出てくるけど、結局キャバクラなんかと同じ、水商売ですよね。昼から堂々と営業してるし、お酒もないし、明るい雰囲気かもしれないけど、やってることはキャバ嬢と大差ないでしょ? お客さんのあしらい方も知らない素人店員。遊び慣れてない素人の客。普通の水商売よりよっぽどタチが悪く、危険だと思います。[20代女性]

■モテているのはお金、従業員は客の顔が1万円札に見えてるんだよ。じゃなきゃあ、タイプでもない客を相手する訳ないだろう。金で制限時間内の恋愛ごっこをしてるだけ、そこを勘違いしてはいけない。あまり、異性にやさしくされた事の少ない人は、やさしくされると嬉しいだろうが、それはお金の力だという事。[40代男性]

■お金が絡んだ時点で、自分に向けられる笑顔は『仮面』だと割りきらなきゃ…。勘違いしてうぬぼれるなんて、ドンだけ自分に自信があるンだかぁ。風俗や接客業の相手が本当に好きなら、自己犠牲して見返り求めず、相手が笑ってくれれば幸せ…くらいじゃなきゃ成立しないと思います。芸能人好きと同じ事…。[40代女性]

また「スタッフや店側が危険の可能性を前提に動くべき」という声や、類似店運営の体験談も寄せられた。

■擬似恋愛が擬似ではなくなる場合も十分ある。風俗嬢が擬似だと割り切ってても客もそうとは限らない、むしろ限りなく本気に近付けて自分につぎ込んでくれれば好都合、面倒になったら怖いお兄さんにお任せ。男の気持ちを利用して金を稼ぐのだ、心を弄ぶリスクは命すら危うくします。[40代男性]

■肝心なのは『ふたりっきりにさせない』という事なんです。いくら好いていようが、第三者がいたら告白はしてこないでしょう。擬似恋愛を売りにするのもよいが、方法を見直すだけでリスクはグンと下がる。あと、こんな判決なら裁判員裁判は必要ない。[40代男性]

■殺人を犯したことは、到底許されることではない。ただ疑似恋愛を職業にしている場合は、相手は本気になっているのだから、拒否ではなく恋愛が終わったとお客に思わせることが大事です。私は以前、疑似恋愛をサービスにしていた店の店長をしていたが、必ず女の子には、対処の方法を教えていたので、今回みたいな事件になったことは、ありませんでした。多額のギャラを得る側の義務だと女の子にも理解してもらいましたし、これは私個人の意見ですが、管理する側にも、十分責任があると思います。[40代男性]

この「新橋ストーカー殺人事件」は、報道の仕方によって受け手の印象が大きく変わる事件だろう。寄せられたコメントの内容も非常に幅広かった。正直なところ筆者も、この事件を"ストーカー殺人"として考察することに違和感を覚えている。なぜならば、耳かき店員女性の祖母にとっては、この林貢二はおよそ"通り魔"だからだ。事件概要とともに長々と述べてきたストーカーの心理についても、果たしてこのケースに当てはめたものなのか疑問である。
それでも敢えてコメント募集テーマの「なぜ彼の恋は殺意に変わったのか」について向き合うとすれば、そのポイントは"自己愛"にあるように思う。
印象的なコメントとして「思春期にたくさん恋してたくさん破れて、そうやって学ぶのです。自分の思いが一方通行にしかならないことがあること、好きな相手が自分以外の人を好きなこと、惨めな気持ちの納め方…など。それをしないで大人になったらただプライドの塊だけの脆い人に。体の付き合いなんてどうだっていい、ただどっぷり恋するのは必要だ。若者よ、砕け散ることを恐れるな!」というものがあった。
失敗を恐れない人はいないだろう。誰も自分がかわいいものだ。忘れてはいけないのは"失敗のない人はいない"ということなのかもしれない。

[文・能井丸鴻]

《NewsCafeコラム》
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