"権利"と"遠慮"の板挟み…「有給休暇を取りたい」 | NewsCafe

"権利"と"遠慮"の板挟み…「有給休暇を取りたい」

経済 ニュース
今月11日、消費者庁は「育児への積極参加を促すため」として、新たな人事評価制度を導入したと発表した。内容は育児のために短期間の休みを取った職員と、仕事を分担した同僚や上司の人事評価をともに上げるというもので、国家公務員の特別休暇が対象になるという。
つまるところ「育児休暇取得が評価に繋がるとしても、休んだ人だけがいい思いをするのはおかしい」「周囲に遠慮して育児休暇が取りにくい」という声をなくすため、評価対象を同僚や上司まで拡大する手段だ。しかし世の中には、育児休暇以前に有給休暇すらも「なかなか取れない」という声も多い。
そこでNewsCafeのアリナシコーナーでは「有給休暇を堂々と取れる?」という調査が実施された。結果とともにさまざまな意見をご紹介しよう。

【アリ…79.2%】
■労働者の権利である。なにも遠慮する事ない!!
■利用しないと損した気分。でも思うようには使えないのが実態かな。
■当たり前! 勿論、他の人が休む時もグチグチ文句言ったりしませんよー。
■むしろ取れない会社のが問題でしょ。
■良い仲間に恵まれました。ありがたくとらせていただきます。
■取りたいけど交代員居なくてダメ。有休は捨て去られる制度。
■人により、与えたり与えなかったり、差別的待遇は許さない。
■当然の権利なのに「すみません」と言ってしまう…。
■うちの職場はキチンと取れますよ? そのかわり、忙しい時期を除いてね。
■権利は使わなきゃ損、調整は上役の仕事。

【ナシ…20.8%】
■うちの会社は有給なんて取らせてくれない。
■有給休暇のない会社ですから。休めば無給になります。
■民間の中小零細じゃ人員も一杯一杯だから取りにくいですよ!
■周囲に遠慮、じゃなく、取りづらい空気で攻撃されるんです。
■有給か年休か公休か、決めるのは上司。堂々となんてムリ
■一度もとれていない約30年分の有給休暇がたまっている。
■在職中は取れなかったなぁ。有給消化して辞めれば良かった…。
■当然の権利ですが職場の諸事情でついつい遠慮がちになってしまう
■有休なんて、辞める時でない限りとれません。
■取って非難、取らずに非難。それが有給休暇!!

結果は【アリ派】が8割近くと多数派。メディアが騒ぐほど労働環境は悪くない…のかと思いきや、【アリ派】に寄せられたコメントの内訳は「当選の権利だから取る!」が6割、「当然の権利だと思う! でも思うようには取れない」が4割…といったところだった。後者と【ナシ派】を合わせれば、およそ半数の人が「希望通りに有休を取れていない」と答えたことになる。
【ナシ派】のコメントからは悲鳴に近い"労働環境への不満"が溢れていた。このテーマについては業種や会社の体質に依るところも大きいとは思うが…。前述の評価制度のような試みと、民間の中小企業との隔たりを感じてしまったのは事実だ。

[文・能井丸鴻]
《NewsCafeアリナシ》
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