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生食は「信頼を食す」と言う事

焼肉チェーン店での「格安ユッケ食中毒大量死事件」を契機として、生肉を食すことの危険性が広く認識されるようになった。 これを機に昨年10月からは「生食用の牛肉の表面の加熱」が義務付けされ、事実上ユッケの提供は不可能になった。それに引きずられる形で、若い女

社会 ニュース
焼肉チェーン店での「格安ユッケ食中毒大量死事件」を契機として、生肉を食すことの危険性が広く認識されるようになった。
これを機に昨年10月からは「生食用の牛肉の表面の加熱」が義務付けされ、事実上ユッケの提供は不可能になった。それに引きずられる形で、若い女性にも愛好家が多かった牛レバ刺しの提供が今年の7月1日に禁止され、早いもので3ヶ月が経つ。最近ではレバ刺し自体が死語化し、たまに「安全な調理技術が出来た?」などの報道を聞くと懐かしい感じさえするのである。
そんな中でドッコイ「規制外のレバ刺しやユッケ」が密かな人気の様である。
使われるのは豚の生レバー。「牛がダメなら豚がある」と言う事だ。盛り場を歩くと「焼き豚」の看板に出会うが、その様な店の人気メニューが「豚の生レバ刺し」なのである。
豚の生レバ刺しは戦後に在日の韓国人などが家庭で食べていたのが、焼き豚店でメニュー化されたものである。最近の生食での牛レバーの提供禁止で、一挙に広がり、すでに東京を中心に全国で100店を超える店が豚生レバ刺しを提供している。「今後急速に広がるのでは…」と思われる。しかし豚の肉や内臓に「病原性のウイルスや細菌・寄生虫がいるのは事実」である。豚の生レバ刺しや火が十分通っていないものを食べての劇症肝炎での死亡・E型肝炎感染・細菌感染・寄生虫感染が頻繁に報告されている。最近の豚料理は「ブランド豚」流行で無菌豚(SPF豚)なるものも人気がある。しかし本来、無菌の生き物などはありえないのである。豚の肉や内臓は加熱が常識である。
豚の生レバ刺しを提供している店は「厳選したレバーを使用しているので問題ない」と言うし、何時も後手で問題を大きくする厚労省も、豚は生では食さないが常識であり規制は考えていないと素っ気ない。食の専門家は『日本人のDNAの中にある「生もの崇拝」から考えると「豚を生で食す」は、今やタブーではないのかもしれない。「豚を生で食す事は危険」との感覚が薄れている。早期の規制が必要』と警鐘を鳴らしている。
過日、一流の料理人と話す機会があつた。彼は『生食の代表である「刺身」を例に取ると「安全を保証するのは捕獲から処理・輸送・セリ・卸し・調理に至る全ての流れをプロが連携して行なっているという信頼感」。この一つでもかけると「安心できる食」にはならない』と言う。
まさにその通り。最近の食では、その専門家の流れの中の「思わぬ所に素人」が登場するのだ。チェーン店形式で食を提供するというビジネス形態の弊害かもしれない。「豚の生レバ刺しで中毒した」は食の危険性に無知と言う事で洒落にならないのである。食欲の秋だが「生ものにはご用心を…」である。

[気になる記事から時代のキーワードを読む/ライター 井上信一郎]
《NewsCafeコラム》

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