「埋蔵・金」探し | NewsCafe

「埋蔵・金」探し

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「埋蔵金」と言うと、あのバブル時代のばかばかしいTV特番「徳川の埋蔵金探し・武田信玄の甲州金探し」を思い出す。
「どうせ何もでない」と思いつつ、古地図をもとに地面を掘りまくる様を飽きもせず2時間も見たのである。
最近の「埋蔵金騒ぎ」と言えばこのコラムでも取り上げた、国民の休眠預金口座の預金を国が召し上げて使おう…と言う仰天プランだ。

休眠口座とは、最後のお金の出し入れ・定期預金の満期日から10年以上放置されている口座で、残高が1万円未満の口座&残金が1万円以上だが預金者と連絡の取れない口座の事を言う。毎年800億円程度が「休眠口座」となり、一旦銀行の収入となり、銀行は税金を国に払っている。あくまで預金だから銀行には、永久に払い戻しの義務はあるのは当然である。毎年の払い戻金・法人税分を除いても「毎年300億円程度」が休眠金(埋蔵金)として国が召し上げる事が可能と見られている。全くさもしい発想である。

今回の埋蔵金は各家庭の「休眠貴金属」の話だ。
大手の金を中心にビジネスを行なっている会社が、20~60代の女性1000人を対象にインターネットで実施した調査結果が下記となる。

・回答者全体の8割が「持っていても使っていない貴金属がある」と答えた。
・種類は1位が指輪・2位がネックレス・3位がピアス・イヤリング。
・約6割の女性が10年以上使っていない貴金属を持っている。
・使っていない貴金属があると答えた女性の割合を地域別で見ると、九州が88・7%と最も高く、関西(79・7%)、中部(79・4%)が続いた。
・使っていない理由については、1位が「デザインが古い」・2位が「存在を忘れていた」・3位が「(ピアス・イヤリングで)片方をなくした」というもの。
・推定すると国内で1兆6550億円。

一人当たりに直すと4万円から6万円と言う事だから、まさに「チリも積もれば山となる」。
そんな話を海外出張の多い友人としていたら『海外出張のとき、最後に小額硬貨を飛行場で使うようにしているが、ついつい日本に持ち帰るものである。成田などには「寄付の箱」があるが「今度行く時に…」で、つまるところ「我が家の引き出しに死蔵される」のである。これも立派な「埋蔵金」ではないだろうか』との問題提起があった。

この種の海外の硬貨の埋蔵金は1兆円を越すだろう。国内では使い道は無いが、寄付してもらい該当国にもってゆけば「立派な通貨」である。

そんな眼で身の回りの埋蔵金を探すと「万が一の時の為に財布や定期入れに入れているテレホンカード」の存在に気がつく。
大災害の時は、公衆電話が優先なのだが、携帯電話時代・探しても公衆電話がない…と言う現実を考えると「使う当てのないテレカ」も埋蔵金の類である。

一部の旅館や飲食店は支払いに使えるらしいが…。
いずれにしろ、身の回りには、まだまだ「世の中の役にたつ埋蔵金」はあるのである。

[気になる記事から時代のキーワードを読む/ライター 井上信一郎]
《NewsCafeコラム》
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