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夢の続きは、五輪で

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澤穂希はいつも言う、「夢はみるものではなく、叶えるもの」と。

今年で日本代表に選ばれて19年目を迎える彼女。15歳のときから非凡な才能を認められ、常にエースとして日の丸を背負ってきた。昨年、キャプテンとして臨んだドイツ女子ワールドカップで優勝し、大会MVPと得点王を獲得。FIFA年間最優秀女子選手にも輝いた。
とてつもなく大きな夢を叶えるために、一体どんなことをしているのだろうか。
彼女に問うとにっこり笑いながらこう答えた。

「小さいときから目標を持ってやってきたんです。代表に入りたい、W杯に行きたい、五輪に出たい、って。いつも目標をたててやっています。高い目標のほうが達成感も大きい。それが嬉しくて、またもっと大きな目標に向かってやるんです」

私はまだ彼女が10代だったころから取材し続けている。初めてそのプレーを見たとき、まだまだ世界との差がある日本女子サッカー界において、別格の技術を持った選手であるとすぐにわかった。パス、ドリブル、シュート、トラップ、ヘディング、プレーの2・3手先を読んだ動きやパス……サッカーに必要とされる技術のすべてが世界基準だった。けれども、彼女は慢心せず、ずっと新しい課題に取り組み、新しい武器を手に入れ、30歳を越える今まで成長し続けてきた。

例えば、1999年にアメリカのリーグに移籍したとき。体格の大きな選手とぶつかり合いの連続で自分らしいプレーをなかなか出せなかった。そこで、元々持っていた身のこなしの良さをさらに磨きをかけるトレーニングを積んだ。結果、"クイック・サワ"と呼ばれるスタープレーヤーにまで、のし上がった。

昨年7月、ドイツ女子ワールドカップの優勝後に澤選手はコメントを残した。
「金メダルを目標にやっていたし金メダルを取ることしか想像できなかった。それから、まずはサッカーを楽しむということが自分の中で一番あったので、楽しかった」

目標を達成し、サッカーを楽しんだ彼女の表情は凛としていた。

今年3月、"良性発作性頭位めまい症"が彼女を襲った。大好きなサッカーから離れなければならないことは、相当つらかったに違いない。しばらくの療養期間を経て、4月22日、なでしこリーグのピッチに戻ってきた。試合後の彼女の目には、光るものがあった。

なでしこジャパンはロンドン五輪で7月25日、カナダとの初戦を迎える。ロンドン五輪での目標を聞かれて、澤選手はこう答えている。

「一番きれいな色のメダルを手に入れるという、夢の続きがありますから」

これまで、女子ワールドカップを制したチームは、翌年の五輪で金メダルを手にしたことがない。それだけ、2年連続で世界制覇を果たすことは難しいのだ。

これまで、大きな夢を叶えてきた澤選手。
夢の続きに向かって、チャレンジし続け、ピッチを駆け抜ける。

[女子サッカーライター・砂坂美紀/ツイッター http://twitter.com/sunasaka1]
《NewsCafeコラム》
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