子ども達の未来のため…「チェルノブイリ事故」から学ぶ原発の被害 | NewsCafe

子ども達の未来のため…「チェルノブイリ事故」から学ぶ原発の被害

社会 ニュース
経済産業省原子力安全・保安院が12日、福島第1原発の事故を国際原子力事故評価尺度(INES)で最も深刻なレベル7と暫定評価したことについて、外国メディアは「1986年の(旧ソ連の)チェルノブイリ原発事故に並んだ」などと速報で伝えました。度々比較対象として挙げられるチェルノブイリ原子力発電所の4号炉事故とは一体どのような事態だったのでしょうか。
チェルノブイリ事故が起きたのは1986年4月26日未明。大きな爆発と共に原子炉が破壊され、火災が発生しました。総計5,000トンにおよぶ砂や鉛などが投下され、火災は14日後にようやく収まりましたが、放射能が風にのり世界各地に広がってしまいます。事故現場近くの住民は事故発生の事実を知っていましたが、多くの人が買い物に出かけたり公園で遊んだりと、普段どおりの生活を過ごしていました。原発周辺30km圏内の住民に避難勧告が出たのは事故発生から一週間後。住民と何十万という家畜の避難が完了したのはそのまた一週後だといいます。また原発事故後の消火作業や放射能の除去作業に従事した作業員27人は死亡。被曝が酷い為、鉛の棺に埋葬されており、彼らの身体は二度と土に還ることはありません。
チェルノブイリ事故の被害は200km以上離れたところにも。ヨウ素131による被曝は児童達に甲状腺ガンや機能障害などの影響を与え、セシウム137は食物等から内部被曝をもたらしたといいます。事故発生から4年後、児童の甲状腺ガンが急増。被曝児童が大人に成長した10年後も甲状腺ガン発生率の増加は止まりませんでした。
報道によると、チェルノブイリ原発事故が原因とされる甲状腺ガンの発病率は、事故当時0~6歳だった子どもに最も高いことが明確になってきました。特に女性は結婚・妊娠・出産を通じ甲状腺の正常な機能がもっとも必要になる為、なるべく早い時期にガンを発見して適切な治療がな為されることが望まれます。
東日本大震災から福島第一原発事故が発生し、最悪な事態を迎えた日本。子ども達の未来を守る為、日本という国を守る為、情報の透明化と適切な避難指示が何よりも求められています。
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