[第13回]「就活失敗」による大学生の自殺(前編)2010年は倍増 | NewsCafe

[第13回]「就活失敗」による大学生の自殺(前編)2010年は倍増

社会 ニュース
警察庁は2010年の自殺者統計を発表しました。それによりますと、自殺者の総数は3万1690人で、前年と比べて1155人減少したものの、1998年以降、13年連続で3万人を超えました。



なかでも、今回の発表で注目されたのは、「就活失敗」を原因とする大学生の自殺です。

07年には13人、08年には22人、09年には23人でしたが、10年は倍増して46人になりました。



「就活失敗」を理由とする大学生の自殺がニュースで報じられたとき、知り合いの大学生がツイッターで、この件に関するコメントをしてほしい、とのことで、いくつかのツイートをしました。

それは以下の内容(やや修正しています)です。



警察の統計は、遺族からの聴取をもとにした警察側から見た物語です。

それによると、「就活失敗」を理由に自殺をする大学生が多い、ということでしょう。

たしかに、「就活失敗」が表面的なきっかけになっていることもあります。

ただ、大学生は、大学生ではない同年代と比べると自殺率が低いとされていました。



大学生がこれまで、他の同年代と比べて自殺率が低い理由は、大学に何らかの「自殺抑止機能」があったからとも言われています。

しかし、「就活」は社会とつながることであり、その「失敗」は、一つのコンプレックスとなることが想像できます。そのため一時的にメンタルヘルスを悪化させます。



「就活失敗」が、自殺した大学生にとって「本質的理由」なのか、「きっかけ」なのかは、この警察統計では不明です。

「本質的理由」の場合、それだけ大きなことだったと言えますが、しかし、一度失敗しただけで自殺をしてしまうのは、自意識=内面の問題が発露されたのかもしれません。

「きっかけ」だった場合は、「本質的理由」が隠れています。

たとえば、人生に希望がない、居場所がないと日常的に思っていたり、虐待された体験があって、自分が認められていないと考えていたり。

そうしたこれまで考えていたネガティブな人生観の「回答」として「就活失敗」があるのかもしれません。



いずれにせよ、大学生年代のメンタルヘルスの危機が生じた場合、その年代の自殺対策として取り組みがされていないことのひとつの現れでもあるでしょう。

若者で自殺願望がある人がどう世界を見ているかを理解できていない結果なんだろうと思います。

中高年男性がメインの自殺対策が多いですから。



ここまではつぶやきです。いろんな人にRT(リツイート:他のアカウントのユーザーのつぶやきをコピーするようなもの)されました。



ちなみに、これをRTした人の中に、かつて私が知り合った元キャバクラ嬢で、現在はナースをしている女性から連絡がありました。

また、このつぶやきを見たという週刊誌記者からコメントを求められました。

ツイッター、恐るべし。(続く)
《NewsCafeコラム》
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