中村倫也「すごく楽になった」4年半の変化 自称“人でなし”が悲しみや怒りを感じる瞬間とは<「蓑唄」インタビュー> | NewsCafe

中村倫也「すごく楽になった」4年半の変化 自称“人でなし”が悲しみや怒りを感じる瞬間とは<「蓑唄」インタビュー>

芸能 モデルプレス/ent/wide/show3
モデルプレスのインタビューに応じた中村倫也(C)モデルプレス
【モデルプレス=2023/01/20】<中村倫也「蓑唄」モデルプレスインタビュー>

俳優・中村倫也(なかむら・ともや/36)は、とても正直な人だ。インタビューの質問に対してときには「(そういう質問)好きだよね」と正直にリアクションし、ときには頭を悩ませ「何も思いつかない」と正直に伝える。かっこつけず、至ってフラットに、それでいて天邪鬼な素顔をのぞかせながら、ユーモアを散りばめた回答で楽しませてくれる。

第2弾書籍「蓑唄」(読み方:みののうた/ワニブックス)を、2023年1月20日に発売。前作の発売から約4年半を振り返り「すごく楽になりました」と語るその理由とは。エピソードを聞くと「『人でなしだな』とたまに自分で思う」と冷静な自己分析も飛び出した。

【写真】佐藤健、中村倫也の印象明かしファン歓喜

◆中村倫也、第2弾書籍「蓑唄」

2018年8月1日に発売された中村と雑誌「+act.(プラスアクト)」の約5年間をまとめた中村にとって人生初BOOKである「童詩」(読み方:わらべうた/ワニブックス)は、長きにわたり増刷を重ねるロングセラーとなり、今もなお多くの人が「中村倫也を知るための1冊」として手に取っている。その後も中村を追い続けた「+act.(プラスアクト)」は、多大なるリクエストに応え、続きの本として「蓑唄」を発売。

「童詩」の先の景色と歩いた中村の約4年半を、重さ約1.3キロ、厚さ約2.5センチの何にも代えがたい結晶としてお届け。スペシャル感満載の新たな撮り下ろしやロングインタビューも加え、オールカラー296ページにも及ぶこれ以上できない最新の中村倫也伝が完成した。

◆中村倫也、4年半の一番の変化「すごく楽になりました」

― 「童詩」から4年半ぶりの書籍発売おめでとうございます。俳優として変化も多かった4年半だと思うのですが、振り返って一番のご自身の変化は何ですか?

中村:一番か…おじさんになってきているなというのと…

― (笑)

中村:どんどん楽になってきていますね。気負いすぎることも奇を衒いすぎる必要もなくなってきたというか。ずっと前に思っていたことですけど、「中村倫也」という名刺を一生懸命配る期間が終わって、ある程度知ってもらってからの4年半だったので、すごく楽になりました。

― どういうときに「考え方が変わったな」とか「楽になったな」と実感しますか?

中村:いつもですが、こういう取材を受けていてもそうです。多分モデルプレスさんに最初に出してもらった頃と比べたら喋るノリとかも変わっていると思います(笑)。1から10まで自分で説明するところがスタートだとしたら、今は8から10までを話せば良い感じになっているから、それはやっぱり楽ですよね。

― 「この役を機に楽になった」という作品もあるんでしょうか?

中村:よく「具体的に」と聞かれるんですけど、そんな人生の転機みたいのはそうそうなくて。やっぱり4年半という歳月をかけて、“岩が風で割れるように“とか“水が染み渡って川になるように”とか分からないですけど、人ってそういう風に段々と変わっていくものじゃないでしょうか。そういう変化はきっと時間をかけてじゃないと出ないものだし、それこそ前作の「童詩」は約5年間をまとめたものだったので続けて見ていただけたらより感じてもらえるのかな。そういう意味では時間というのは結構上位に入るくらい貴重なものだと思うので、贅沢な企画だなと思うんです。数日のスケジュールで撮る写真集が割と世のスタンダードだと思うんですけど、それを集めて300ページ弱にしているというのはやる側ももしかしたら受け取る側も、贅沢なものなんじゃないかなあとなんとなく思っています。

◆中村倫也「蓑唄」でのお気に入りページは?

― 改めて第2弾書籍「蓑唄」発売の心境は?

中村:「童詩」もそうなんですけど、何かを決めてスタートしていないものが、こうして形になって残っていくのは嬉しいことだなと色々なタイミングで思います。

― 今回も前回以上に大ボリュームですが、特にお気に入りの撮影とエピソードを教えて下さい。

中村:「額縁」のテーマで撮影したページです。「童詩」後の最初の撮影で「次何やる?」と言っていたら、「額縁」というテーマが出てきて、文字通り額縁を持っているんですけど、面白い写真がいっぱい撮れたなと思います。撮影場所に行くと、白い壁に白い棚に白いドアに色々なものがいっぱい置いてあって…特に設定があったわけじゃないんですけど、ジャングルジムみたいな棚に周りに置いてあったものを俺がレイアウトしたんだっけな?そんな風に撮影をしながら「管理人みたいだな」と思って。そういう風に設定が変わっていくのも楽しいので記憶に残っていますね。撮られる側だけじゃなくて「こんなことしたら面白いんじゃないかな?」というプロデュース目線も持ちながら一緒にやっているので、それがより深まった撮影だったと思います。

― 「+act.」の誌面ではインタビューも撮影も、普段の取材とは雰囲気が違うと思うんですが、ここでしか見せてない・見られない姿はどんな姿ですか?

中村:雑誌名からも分かるように、アクトに関すること。演技というものに対してより深く専門的なことを話す需要のある雑誌なのかなと思うので、概念の話とかはしていますね。

◆中村倫也、2018年「童詩」インタビューで語っていたこと…進捗を聞いてみた

― 「童詩」発売の際のインタビューでは、「30代で釣りとキャンプとゴルフをやりたい」とおっしゃっていたんですが、どれくらい達成できましたか?

中村:ゴルフはやっていますよ。釣りとキャンプはまだやってないですね。その2つは教えてくれる人がいないとなかなかできないなと実感しています。だって素人には釣り糸の結び方から分からないですしね。あと結局釣りもキャンプもやって良い場所とやってはいけない場所があるけど、「ここでやりなさい」と決められた場所でやるのはちょっとしゃくにさわるんですよね。「そんなもんキャンプじゃねぇ」みたいな(笑)。

― 天邪鬼な感じですね。

中村:なので落としどころを見つけなきゃいけないのと、「行こうよ!」と言ってくれる経験者を見つけないといけないし、話が合わない人と行ってもキャンプも釣りも楽しめないと思うので、難しいですね(笑)。

― 40歳までにやりたいことは?

中村:36歳だからあと4年か…。なんにも思い浮かばない(笑)。

― 釣りとキャンプですか?

中村:元号を覚えること。(インタビュー前に撮影したコメント動画で2023年の抱負として発表)さっき思いついたんですけど。

◆中村倫也が悲しみを乗り越えた方法

― モデルプレスの読者の中には今、さまざまな不安を抱えている読者がいます。そういった読者に向けて、中村さんのこれまでの人生の中で「悲しみを乗り越えたエピソード」もしくは「怒りを乗り越えたエピソード」を教えてください。

中村:悲しみを乗り越えたエピソード…どんなんだろう?僕ね、「人として欠落してるな」とたまに思うんですけど、実は怒りとか悲しみの感情があんまりないんですよ。あるはあるけど、例えば悲しい場面で自分が当事者でも、どこか引いてみちゃって同時にそれを分析している自分がいるんです。だから「人でなしだな」とたまに自分で思うんですけど。今何も(エピソードが)思いついてないんですよね、実は(笑)。

悲しみとか怒りといった種類の感情は自分でどうこうできるものじゃないことの方が多いじゃないですか。そういう意味で言うと、自分が一番ムカつくのは自分に隙があって何かが成立できなかったときですね。「あれもっと準備できたんじゃねぇの?」と思うとき。だからそうならないように割としっかりと準備するタイプで、僕にとっては結果より準備の方が大事なんですよね。準備できりゃ結果なんかついてくるなと思っています。ということで、今思い浮かぶのは、準備不足だった自分にムカついた経験があったから、準備をちゃんとするようになった、という朗らかなエピソードです(笑)。

― それは俳優になってからの今よりもだいぶ昔のことでしょうか?

中村:そうですね、昔のことです。

◆中村倫也の夢を叶える秘訣

― ありがとうございます。ではこちらも定番の質問で、モデルプレス読者の中には今、夢を追いかけている読者もたくさんいます。そういった読者に向けて、中村さんの「夢を叶える秘訣」を教えてください。

中村:夢なんか叶わないです、九割五分。

― すみません(笑)。2020年の映画「水曜日が消えた」の際のインタビューでも同じ質問をさせて頂いて「動くしかない、頑張るしかない」と答えて下さっています。

中村:夢というものがあるんだったら、叶うまでやるかどうかですよね。でも別に夢を諦めることが悪いことじゃないと僕は思うので。向き不向きだってあるし。

― 夢が叶っている実感はありますか?

中村:目標が叶っている実感はありますけど、僕は元々「役者になりたい!」という夢があったわけじゃなくて、この世界にあまり夢を見ていないので(笑)。どちらかというと幼少期からサッカーをやっていて「サッカー選手になりたい」と思っていたけど挫折があって夢を諦めて、自分の人生で一番好きだったサッカーというものを諦めた自分にすごくがっかりしたんです。そういう挫折があったから、次に何か好きになったものや何かを手に入れられるチャンスがあるなら簡単に諦めちゃいけない、と思うようになって、結果やり続けられたのが役者でした。

(modelpress編集部)

◆「中村倫也 童詩 × 蓑唄 写真展2023」

発売を記念して、初の写真展となる「中村倫也 童詩 × 蓑唄 写真展2023」を全国6都市にあるhmv museum(札幌/仙台/東京/名古屋/大阪/福岡)にて開催する。

◆中村倫也(なかむら・ともや)プロフィール

1986年12月24日生まれ。2005年に俳優デビュー。近年の主な代表作はドラマ「石子と羽男-そんなコトで訴えます?-」(22/TBS)、映画「ハケンアニメ!」(22)など。Amazon Prime Videoにて西島秀俊とW主演を務めた「仮面ライダーBLACK SUN」が配信中。2022年にミュージカル「ルードヴィヒ ~Beethoven The Piano~」が上演され、2023年はシス・カンパニー公演「ケンジトシ」(2月7日から上演)を控える。

◆スタッフクレジット

スタイリスト:戸倉祥仁(holy.)
ヘアメイク:ヘアメイク=松田 陵(Y's C)

◆衣装クレジット(全て税込み)

カーディガン ¥38,500 シャツ¥60,500:共にmeagratia
パンツ ¥36,300 RYU:全てTEENY RANCH
その他:スタイリスト私物

<読者問い合わせ>
TEENY RANCH(ティーニー ランチ)
〒150-0001
東京都渋谷区神宮前2-24-4 里見ビル2F
tel:03-6812-9341

◆書誌情報

中村倫也 続きの本『 蓑唄 』
撮影:sai、宮脇 進
ワニブックス刊

【Not Sponsored 記事】
《モデルプレス》

特集

page top