ギリシャ破綻とイタリア危機【前半】 | NewsCafe

ギリシャ破綻とイタリア危機【前半】

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ギリシャと言うと「アクロポリスの丘のパルテノン宮殿・優雅なアドリア海クルーズ」を思い浮かべ、映画ファンなら「メリナ・メルクーリ主演の映画・日曜はダメよ」と有名な主題歌「Never On Sunday」を思い出す人は多いのではないだろうか。
それ以外のギリシャの印象と言うと、オリンピック発祥の地で開会式の先頭国・世界の海運王でジャクリーンケネデーの再婚相手のオナシスぐらいで、言うなれば印象の薄い国なのである。
ギリシャは人口1200万人余で世界74位・GDPは3500億ドルで、世界31位の小国。国の借金(国債残高)はGDPの120%・基幹産業は観光・国民の過半が公務員・昼休みは2時間以上・国を挙げて脱税&賄賂にいそしむと言うお国柄である。
識者は『本来ならばユーロ経済圏に加盟できる経済基盤のある国ではない。これだけ世界中が世界恐慌の引き金になりかねないと心配しIMFやEUが支援しているのに国民や政治家に「国家が破産していると言う自覚」がない。当面は「連立政権」で乗り切ったが前途は悲観的である』と手厳しい。
民主主義と個人主義の発祥の地の哀れな末路である。

ギリシャ問題を取り敢えず乗り切ったと思ったら「イタリア危機」だ。
イタリアは、EU3番目の経済規模の大国・人口は6000万人弱で世界23位・GDPは2.3兆ドルで世界7位の大国。国の借金(国債残高)はギリシャと同じGDPの120%であるが、金額ではギリシャの6倍である。
そのイタリア国債がデフォルトすれば「世界の金融システムが破綻し世界恐慌が現実のものとなる」とEUのみならず世界が身構えている。
「信用の高いイタリア国債を担保にイタリアの国内銀行が政府に金を貸し、資金が足りない部分は国債を担保にヨーロッパの大手銀行が金を貸し、その大手銀行にはアメリカの銀行が国債を担保に金を貸し、そのアメリカの銀行には日本の銀行が出資し…」と言う連鎖が一挙に壊れるのである。

世界的に金融の仕組みが収縮するインパクトは、リーマンショック以上と言われる。イタリアは単年度では国の基礎収支は黒字だが、スキャンダルまみれで信を失った首相と巨額の借金を返せるのか、が問題。今回の「G20」はイタリアがテーマのはずがギリシャ騒ぎ、肝心のイタリア対応は「IMFが監視する」と言うことになったが、いかにも中途半端は否めない。

[気になる記事から時代のキーワードを読む/ライター 井上信一郎]
《NewsCafeコラム》
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