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"天才家長"は覚醒するのか

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城彰二、西澤明訓、大久保嘉人、そして中村俊輔…。これまでにスペイン・リーガエスパニョーラに挑戦した日本人は誰一人として成功しなかった。スペインリーグの最大の特徴はバルセロナに代表されるテクニックとスピードを兼ね備えた攻撃的なサッカーである。そんなスペインリーグで5人目となる日本人選手が奮闘している。

サッカー界には若くして頭角を現し"天才"などと呼ばれる人物が稀に現れるが、一度評価が落ちると半永久的に存在が忘れられてしまう。例えば「和製ロナウド」「和製クライファート」など…。マジョルカ所属の家長昭博はガンバ大阪のジュニアユースに在籍していたころから天才と呼ばれ2004年7月にプロ契約。ガンバ大阪の西野監督から「トップパフォーマンスはメッシを超える」と絶賛され、当時代表監督だったイビチャ・オシムからも高い評価を与えられフル代表にも召集されている。

テクニックもさることながら格闘家のような太い首。中田英寿を彷彿とさせるフィジカルの強さ。同年代では群を抜いた存在感を放っていた。しかし、好不調の波が激しく層の厚いガンバ大阪では定位置ををつかむことができなかった。出場機会を求め08年に大分トリニータにレンタル移籍することになったが、練習中に右膝前十字靭帯損傷の大ケガを負ってしまう。才能がありながら運に恵まれない…。家長はサッカーファンから徐々に忘れられていった。ケガが回復した同年12月にはイングランド2部のプリマスの練習に参加し入団目前までこぎ着けたが労働許可証取得の申請が却下され欧州移籍を果たすことはできなかった。

大分でのレンタルを延長した09年はそれまでのトップ下、サイドのポジションではなくボランチとして定位置を確保。試合勘がもどり輝きを少しずつ取り戻していった。そして2010年。セレッソ大阪に移籍した家長は完全復活した。セレッソ躍進の立役者として、かつて天才と言われた男が再びスポットライトを浴びた。そして今度は欧州で真価が試される。移籍当初は出場機会も少なかったが徐々に周りの信頼を得て現在は2ゴール。ともにヘディングゴールというのは意外だがどんな形であれ異国の地で信頼を獲得するために1番手っ取り早いのはゴールを決めることだ。

家長の最大の武器はフィジカルの強さを生かしたドリブル。セレッソでのボランチの経験から視野の広さも増している。ユース時代からそうであったように何かとてつもない能力を秘めていると感じさせる数少ない選手だ。Jリーグにいてもそれなりの選手には成長したと思う。が、あくまでも並みの…のような気がしてならない。彼の持つ潜在能力を引き出せるのは欧州の舞台に他ならない。利き足と生年月日が同じ本田圭祐はオランダで覚醒した。家長が持っている能力をすべて出せるようになった時。そのときは欧州中をにぎわせる存在になっているかも知れない。
《NewsCafeコラム》
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