河合塾グループ「ドルトンX学園高等学校」開校へ…地域拠点滞在×通信制のハイブリッドな学び | NewsCafe

河合塾グループ「ドルトンX学園高等学校」開校へ…地域拠点滞在×通信制のハイブリッドな学び

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ドルトンX学園高等学校 公式Webサイト
  • ドルトンX学園高等学校 公式Webサイト
  • 「ドルトンX学園高等学校」校名に込めた思い
  • ドルトン東京学園1 期生の非認知能力は大きく伸長
  • めざす学生像:「自らの足で探究し、破天荒に出会い、フロンティアを共創する」姿
  • ミネルバ大学の教育モデルを参考にした、滞在型/越境型の学び
  • 地域拠点図(第1 弾発表分)。上記国内拠点に加え海外拠点にマレーシア・インド・エストニア・イギリスを検討中
 河合塾グループの学校法人河合塾学園(本部:愛知県名古屋市、理事長:河合英樹)は、2027年4月、岩手県一関市に「ドルトンX学園高等学校」を開校する。同校は、東京都調布市にあるドルトン東京学園の姉妹校として設立され、「国内外の地域拠点に滞在しての探究学習とオンラインの学び」を実現する日本初の通信制高校となる見込み(設置認可申請中)。定員は450名(1学年150名)を予定している。

 河合塾グループは、「汝自らを求めよ」の塾訓のもと、社会に貢献する人材育成に取り組んでいる。社会の変革に伴い、卒業後の社会での活躍のあり方が変化するなか、河合塾グループは、これからの社会で主体的に人生を切り拓ける人材育成を追求してきた。その実践として、2019年に開校したドルトン東京学園(中高一貫校)は、2025年春に一期生の卒業を迎えたばかりである。

 この一期生の学びの成果として、同校が重視する非認知能力が大きく伸長したことが判明している。入学当初は全国平均レベルであった非認知能力が、高校3年時には平均を大きく上回るまでになったという。

 この成果は、ドルトン東京学園が実践する、教室を飛び出し現地で本質に向き合う「探究」や、実践を繰り返して失敗から学ぶ「挑戦」が実を結んだことを示している。河合塾グループは、この示唆を踏まえ、「探究」と「挑戦」の経験密度を最大限に高めるため、社会と世界につながる新たな学校「ドルトンX学園高等学校」を設立する結論に至った。

 ドルトンX学園高等学校の最大の特色は、米国ミネルバ大学の教育モデルを参考にした地域拠点での滞在学習だ。ミネルバ大学が4年間で世界7都市に移り住みながら学ぶ教育モデルと同様に、ドルトンX学園は高品質なオンライン学習と地域拠点での学習を組み合わせる。これにより、現地現場だからこそ味わえる、五感を活用した新たな「探究」と「挑戦」を実現する計画だ。

 同校がめざす学生像は、「自らの足で探究し、破天荒に出会い、フロンティアを共創する」生徒。具体的な学びの構成は以下のとおり。

・1年次と3年次: 本校(岩手県一関市)と、河合塾グループが連携協定を結んでいるNTT東日本株式会社が運営するNTT中央研修センタ(東京都調布市)にそれぞれ半年ずつ滞在する。

・1年次には、探究基礎力、思考力・表現力、生活力の基礎固めを行う。

・3年次には、探究成果発表、国際カリキュラムのテスト対策、進路準備などを行う。NTT研修センタ滞在時には、実証フィールド「NTT e-City Labo」での先端テクノロジーに関する学びも予定されている。

・2年次: 国内外の地域拠点に約3か月単位で滞在し、最大4か所を巡る越境型の学びを展開する。午前はオンラインでの教科学習、午後は地域でのフィールドワークや探究活動に取り組む。

 国内拠点としては、岩手県一関本校に加え、八幡平・岩手町拠点、釜石拠点(いずれも岩手県)、けいはんな学研都市拠点(京阪奈)、TOKYO NTT BASE、徳島拠点、沖縄拠点が発表されている。また、海外拠点としてマレーシア、インド、エストニア、イギリスを検討中であるという。

 学校名にある「X」は変数を意味し、3年間の学びのフィールドが一つにとどまらないことを示している。「Xが変わるとYが変わる関数のように、『どこへでも飛び出し、無限に成長していく』学びを提供していく」思いが込められている。

 本校の所在地を岩手県一関市に定めた理由の1つは、東日本大震災からの復興に向けた産業創出や、地熱発電などの自然エネルギーへの取り組み、歴史や食文化といった多くの魅力と、人口減少問題などの喫緊性の高い地域課題が存在し、多様な角度から探究テーマを得られることである。もう1つの大きな理由として、連携を深めてきたNTT東日本が、一関市をはじめとする県内自治体と取り組みを進めている縁もあげられている。

 ドルトンX学園高等学校が求める志願者は、「好奇心モンスター」な生徒。探究し、解決し、協働することに興味をもつ生徒たちが集まり、世界を変える”変数“となる生徒に育つことが期待されている。

 同校は、単位制・通信制課程(広域)、普通科で、本校所在地は岩手県一関市花泉町油島上築道34番地1。旧一関市立油島小学校を改装して使用する。2026年10月より生徒募集を開始し、2027年4月の開校を目指す。
《編集部》

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