米国「貿易戦争の敗者」=消費者損失、月1500億円―コロンビア大教授 | NewsCafe

米国「貿易戦争の敗者」=消費者損失、月1500億円―コロンビア大教授

社会 時事通信社/NEW_POLECOINT/ECONOMY
 【ニューヨーク時事】米コロンビア大経済学部のデービッド・ワインスタイン教授は25日までに時事通信のインタビューに応じ、中国などを標的にトランプ米政権が相次ぎ発動した制裁関税によって、米消費者に大きな経済的損失が生じていると訴えた。その規模は月14億ドル(約1500億円)に達しており、「米国も国全体としては貿易戦争の敗者だ」と強調した。
 ワインスタイン教授らは2日公表の論文で、3弾に及ぶ対中制裁関税や鉄鋼・アルミニウムの輸入制限など米政権が昨年に発動した制裁関税の経済的影響について分析。関税上乗せ分は海外の輸出業者が負担せず、そのまま消費者に転嫁されている実態を明らかにした。
 トランプ大統領は「中国が数十億ドル規模の関税を払っている」と主張するが、同教授は「実際に起きたことを見れば、大統領は間違っている」と強調。2018年11月までに消費者に発生した経済的損失は最大で192億ドルに上る可能性があるとしている。
 同教授はまた、「大統領は貿易戦争に勝利するのは簡単だと言うが、依然として成果は出ていない」と述べ、対中摩擦の長期化による経済的損失の拡大を懸念。「中国が近い将来、知的財産権の侵害など構造問題で譲歩する可能性は小さい」として、欧州や日本と共同戦線を張り、問題解決を目指すべきだと訴えた。
 一方、日米の新たな貿易協定交渉については「ほかに多くの交渉を抱える通商代表部(USTR)に人的余裕がないため、日米交渉のペースは遅くなる」との見通しを示した。
 ワインスタイン教授は、ニューヨーク連邦準備銀行の上級エコノミストなどを経て現職。貿易経済や日本経済を専門とし、コロンビア大ビジネススクール日本経済経営研究所の副所長も務める。 
《時事通信社》

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