"職人"佐藤哲三 | NewsCafe

"職人"佐藤哲三

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春のグランプリレース・宝塚記念はG1にふさわしい実力通りの1戦となった。レースを先導したナムラクレセントの1000m通過は58秒7。決して速いペースではないが、よどみない流れは各馬の実力がはっきりと出る。最近のG1はスローペースが多くG1ながらそれにふさわしくないと思えるようなレースも多い。

勝ったアーネストリーは2番手追走から4コーナーで早くも先頭に。JRAタイレコードの2分10秒1は強いのひと言に尽きる。直線で追い込んだブエナビスタはまたしても2着と敗れたがこの牝馬はとにかく偉いとしかいいようがない。決して後ろから有利な競馬ではなかった。それでも確実に追い込んでくる脚は健在。能力のピークは昨年秋だったように思えるが今回のレースぶりを見るとまだまだトップ戦線で戦える。

アーネストリーの佐藤哲三騎手と佐々木晶三調教師のコンビといえばタップダンスシチー、エスポワールシチーの名前がすぐに浮かぶ。佐藤騎手は決してリーディングで上位にくる騎手ではないがオーナー、調教師からの信頼は厚い。ひと言でいえば勝負師なのだ。馬券を買っている側からすれば「そこで仕掛けて欲しい」と思ったときに仕掛けてくれる。力の足りない馬でも何とか勝とうという気迫が伝わってくる騎手の一人だ。

最近の競馬界は有力馬の乗り代わりがとにかく多い。ブエナビスタの近走をみてもスミヨン、岩田、ムーアなどまったく固定されていない。有力馬の外国人騎手への依頼が急増するなか佐々木晶三調教師と佐藤哲三騎手のようなコンビは見ていてすがすがしい気持ちになれる。もちろん勝負の世界だから勝つ可能性の高い騎手に依頼するのは当然といえば当然。しかし余りにも外国人騎手への依存が高くなってきている現状はいただけない。

今後は1次登録を済ませている凱旋門賞には出走せず国内G1を5勝する目標があるという。順調にいけば来年の今頃は凱旋門賞挑戦の話も具体的になっているかも知れない。ヴィクトワールピサが世界制覇を成し遂げたが日本人が認識する本当の世界一は凱旋門賞。その偉業を達成する時はぜひとも日本人騎手が乗っていてほしいものだ。
《NewsCafeコラム》
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